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留学生活
レザンアメリカンスクール留学生が語る、自分らしく頑張れる環境とは
スイス留学を検討中の方へ。FESは学校訪問見学から入学後のサポートまで、現地スタッフが丁寧に対応。レザン・アメリカンスクール合格者の体験談を通じ、留学生活の魅力と成長のエピソードをご紹介します。
株式会社FESスイス留学センター
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はじめに本記事では、ル・ロゼの卒業生が新入生へ宛てたメッセージです。ル・ロゼに進学されるお子様や、入学をご検討中のご家庭のお役に立てば幸いです。ご本人の第一言語が英語であるため、生成AIを活用して日本語に翻訳しています。スクールカルチャー&第一印象在校生が大切にする、新入生が知らないかもしれないモットーは?「一生のための学校(ASchoolforLife)」ル・ロゼ卒業後、この「一生のための学校」という理念を深く実感しました。クラスメートや教師、メンターとの絆は教室を超え、第二の家族や故郷のような存在となります。卒業後も、世界中で同窓会が開催され、世代や業界を超えた仲間との再会や新たなつながりを築く機会が提供されます。卒業生が不安な新入生に伝えたい「ル・ロゼに関する誤解」は?「英語やフランス語の習熟度は必須条件ではない」ル・ロゼでの成功に、英語やフランス語の流暢さは必要ありません。入学時にこれらの言語がほとんど話せなかった同級生も、個別指導や仲間のサポートにより、1年後には日常会話を習得していました。学業サバイバルガイド学業と課外活動を両立させる卒業生直伝の3つの実践法組織化の重要性:Notionなどのタスク管理ツールを用いて、課題・テスト・プロジェクトを体系化しましょう。ToDoリストを「可視化」することで業務量を客観視でき、公式締切の2~3日前に「内部締切」を設けると、予定変更時の余裕が生まれます。教員との距離を活用せよ:キャンパス内に居住する教員は、夜間や週末でも学問的サポートを提供します。ル・ロゼが「努力を重視した評価」を採用していることを踏まえ、たとえ成績が振るわなくても、暗記法や試験対策の個別指導を遠慮なく依頼しましょう。休息と適応を最優先に:ル・ロゼは学業成績に加え、社会的関与や献身性を総合評価します。一人の時間に慣れた生徒にとって、共同生活環境への移行は最初は負荷が大きいため、睡眠時間を確保し心身の疲労を管理することが、学業と人間関係の成果に直結します。キャンパス内の隠れたリソースを挙げてください「非日常体験の創出機会」サマーキャンプ/ウィンターキャンプ経験者は、レクリエーション中心のキャンプと学業優先の通常期の違いに気付くでしょう。しかし教員や仲間との積極的な連携により、従来のカリキュラムを超えた体験を設計できます。例えば在学中、私たちは数十年途絶えていたボート部を復活させ、運動部のセッションではレマン湖での水泳後にアイスクリーム交流を実施。IBのCASプロジェクトでは、フランス・ディヴォンヌから馬をキャンパスに移送し、馬術プログラムを企画しました。学校行事&楽しみの瞬間新入生を驚かせるル・ロゼのユニークな伝統は?「アセンション・デー」——第三学期の金曜日に行われる学生主催のスポーツ祭です。夜明けから日没まで、全校生徒が綱引きのような伝統的競技から、石けん水で滑るサッカーや教師へホイップクリームを投げつける型破りなゲームまで、あらゆるアクティビティに参加します。校長自ら教員チームと共に戦う姿は、ル・ロゼの「共同体精神」を象徴しています。生徒はアルファ・デルタ・シグマ・オメガの4チームに分かれ、ポイント獲得を競います。祭りのクライマックスは、泡まみれのダンスパーティー、星空の下でのバーベキュー、そしてチュロスの振る舞いです。感情的な課題への向き合い方新入生が抱える「不要な心配」で、卒業後に気付くものは?新入生にとって「居場所を見つけること」は共通の悩みですが、ル・ロゼではこの不安はすぐに消えます。新しい環境への移行は最初は圧倒的に感じますが、学校の支援的なコミュニティがすべての生徒の居場所を保証します。仲間と積極的に関わり——広大なキャンパスを共に探索したり、グループ活動に参加したり——することで、適応が加速します。この統合の中心となるのが「コミッティ」(学生運営グループ)です。新入生オリエンテーションを専門とし、入学初日からキャンパスライフへの適応を支援。実務的な助言から社交的なサポートまで、多角的にケアします。教師/メンターから受けた「最高のウェルネスアドバイス」は?「スイスの自然で心を洗う散歩を」門限で外出できない時間帯でも、ル・ロゼの広大な敷地内で自然に癒やされる機会は豊富にあります。夕食後、自習時間までの30分間は「ブドウ畑散歩許可制度」を活用可能。担当教員に申請すれば(大多数が承認)、緑あふれる風景とキャンパスの光景に没入できる特別な時間が得られます。保護者向けの視点ル・ロゼで保護者が「子どものサポート体制」を実感できる具体的な制度は?「ラーニングサポートプログラム」学業で困難を抱える生徒は、正式なアセスメントを経てこのプログラムの対象となります。個別指導・教員メンタリングに加え、IBディプロマやフランスバカロレア試験での時間延長など、個人のニーズに合わせた配慮が提供されます。保護者が心配する必要のない「ル・ロゼ生活」の要素は?ル・ロゼは「個別サポート最優先」の姿勢を貫いています。保護者からの特別配慮要請には、施設・人的リソースを最大限活用して柔軟に対応。例えば:オリンピック候補/世界選手権アスリート:練習施設への専用送迎&学業追跡計画国際音楽コンクール出場者:学期終了後もキャンパス施設利用可+食事提供この包括的ケアは、ル・ロゼが「一生のための学校」という理念に根ざすもの。地理的に家族から離れていても、学校が第二の家族として、学問的野心と個人の情熱を共に育む環境を整えています。
はじめに本記事では、ル・ロゼの卒業生が、卒業生間の交流を目的とした伝統的なイベントである「ロゼ・レース」について紹介します。ご本人の第一言語が英語であるため、生成AIを活用して日本語に翻訳しています。ロゼ・レース:ル・ロゼ卒業生間の絆を深める伝統的なイベント毎年、スイスの美しい町グシュタッドで、ロゼ校の卒業生、在校生、教師が一堂に会するユニークで貴重なイベント「ロゼ・レース」が開催されます。このイベントは2月中旬に行われ、ロゼ校で形成された絆と、スイスへの留学が提供する生涯のネットワークを証明しています。イベントの概要ロゼ・レースは金曜日に、ワッセングラート山で行われるスキーとスノーボードのレースから始まります。この山はイベントのために一日限りで貸し切られます。学生がレースを終えると、参加登録をした卒業生が斜面を滑り、他の卒業生や元教師と競い合います。この親しみやすくも活気ある競争が、週末を友情と祝賀の雰囲気で満たします。文化的な要素と活動山は活動の拠点に変貌し、ロゼ校のシェフが準備する温かいビュッフェや流れる音楽を楽しむための集まりが行われます。伝統的なスイスのホルンや牛の鈴などの文化的な要素が加わり、イベントに本物のスイスの雰囲気を添えます。世界中から約150人が集まり、グシュタッドはロゼ卒業生で賑わいます。参加者が三分の一に達する年もあり、まさにグローバルな再会となります。このイベントはレースだけにとどまらず、古い友人と再会し、新しい友人を作り、ロゼでの共有された経験を祝う機会でもあります。印象とポイントロゼ・レースは参加者全員に深い印象を残します。寄宿学校での時間が生涯のネットワークに発展したように感じられます。このイベントは、スイスへの留学が生涯のネットワークを得ることができる経験であることを強調しています。多くの卒業生が毎年戻ってくることからもこの思いが伝わります。その他のイベントスキーとスノーボードのレース以外にも、週末は他の活動でいっぱいです。在校生はグシュタッドのアイスリンクで卒業生とアイスホッケー試合を行います。より落ち着いたペースを好む人には、カーリングがあり、競争と会話を楽しむことができます。グシュタッド・パレスという高級ホテルでは、AIAR(ロゼ卒業生協会)のグッズを販売するポップアップストアが開かれ、卒業生は母校の一部を家に持ち帰ることができます。このストアは、強いコミュニティの精神と卒業生が学校に抱く誇りを証明しています。まとめロゼ・レースは単なるイベントではありません。ロゼ校で形成された絆を祝うものです。このイベントは、スイスへの留学のユニークな経験とそれに伴う生涯のネットワークを強調しています。卒業生、在校生、教師にとって、ロゼ・レースはロゼファミリーの絆を深める貴重な伝統です。
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はじめにお子様の学校を選ぶことは重要な決断です。学校の日常生活を理解することで、不安を軽減できるでしょう。ル・ロゼでは、典型的な1日は、学業、課外活動、社会的な交流のバランスが取れており、学生が充実した生活を送ることができるように設計されています。この記事では、ル・ロゼの卒業生の視点から、ル・ロゼの1日を写真とタイムラインを使って紹介します。これにより、この名門校での生活がどのようなものかがイメージしやすくなるでしょう。朝のルーティン7:00–起床と朝の準備ル・ロゼの1日は早朝から始まります。学生は7:00に起床し、シャワーを浴び、寝室を片付け、ベッドメイクをします。このルーティンは、秩序と責任感を持って1日を始める手助けをします。7:00–7:45–朝食朝食は大きなビュッフェ形式で、1日の中で唯一のカジュアルな食事であり、参加は任意です。学生は、新鮮なペストリーやシリアル、卵やベーコン、フレンチトースト、クレープなど、さまざまな選択肢を楽しむことができます。学業8:00–12:20–午前中の授業学業の一日は、45分間の6つの授業で始まります。その間に、ホットチョコレート、オレンジジュース、軽食をとるためのミッドモーニングブレイクがあります。このスケジュールは、学生が午前中に集中して取り組めるように設計されています。月曜日の正午–全校集会月曜日の正午には、全校集会が開かれます。これは、コミュニケーション、反省、アイデアの交換の場であり、コミュニティ意識と共有目的を育みます。12:30–昼食昼食は12:30に提供され、男子生徒はメインキャンパスで、女子生徒はラコーム(女子キャンパス)で食事をします。13:30–午後の授業昼食後、学生は15:30まで3つの授業を受けます。さまざまな科目が提供され、学生は広範なカリキュラムに触れることができます。午後の活動16:00–19:00–スポーツと芸術午後はスポーツと芸術に捧げられています。バスケットボール、ローイング、柔道、乗馬、ラグビー、テニスなどのスポーツや、オーケストラ、ビジュアルアーツ、演劇などの芸術活動から選ぶことができます。この時間は、学生が興味のある分野を追求し、新しいスキルを身に付ける機会を提供します。夜のルーティン19:30–フォーマルな夕食夕食はフォーマルなイベントであり、ブレザーを着用することが義務付けられています。ル・ロゼの食事は、厳格な習慣に従って行われます。学生は学期中に指定されたテーブルに座り、6〜8人の学生と1〜2人の教師と一緒に食事をします。大人が到着すると学生は立ち上がり、舎監がいくつかの発表をした後に退出が許可されます。20:00–夜の勉強と活動夕食後、夜は宿題や勉強に捧げられます。学生は自分の寝室または自習室で勉強します。また、文化的な外出、講義、アカデミー、フォーラム、モデル国連討論、教師と学生のスポーツチャレンジなどの活動もあります。21:00–23:30–就寝就寝時間は学生の年齢によって異なり、21:00から23:30までです。これにより、学生は次の日の学習と活動に備えて十分な休息を取ることができます。グシュタードキャンパスでの冬季学期冬季のスケジュールグシュタードでは、冬季スポーツを楽しみながら学業時間を失うことのないようにスケジュールが組まれています。毎朝、土曜日の午前中まで6つの授業があり、木曜日の午後にも授業があります。スポーツは14:00から17:00まで(木曜日を除く)行われ、その後は個人学習時間、音楽、演劇の練習があります。夕食は19:00で、夜は個人学習時間または文化的な活動や社会的活動があります。週末の過ごし方自由時間とアクティビティ朝食と昼食は必須ではありませんが、夕方には担当の教師とのチェックインが義務付けられています。また、年齢に応じて、学生は市街地や都市への外出が許可されています。さらに、委員会メンバーが主催するさまざまなアクティビティがあり、すべての学生が参加して楽しむことができます。日曜日の夕方週末に家族や保護者と過ごした学生は、日曜日の夕方にキャンパスに戻り、チェックインを行います。夕食はすべての学生がブレザーを着て参加することが義務付けられています。夕食後、通常の平日と同じように勉強時間があります。スポーツチームの活動スポーツチームに参加している学生の場合、競技会や試合が授業時間と重なることがあります。その場合、授業を抜け出して学校を代表し、競技会でベストを尽くします。優勝者は、夕食時の発表や月曜日の集会で称えられ、教師やクラスメイトから祝福の拍手を受けます。結論ル・ロゼでの生活は、充実感と満足感を得られるように設計されています。体系的なルーティン、多様な活動、そして厚いサポート体制を備えたコミュニティが、学生がバランスの取れた充実した生活を送ることを保証します。私自身、ル・ロゼの卒業生として、この学校が学業面だけでなく、社会的・感情的な面でも学生をしっかりと成長させる環境を提供しているとを自信を持って言えます。この「ル・ロゼでの典型的な1日」の詳細な紹介を通じて、学校生活への不安を軽減し、お子様がこの名門校で充実した日々を送ることができることをお伝えしたいと思います。
執筆者プロフィール幼少期を日本のインターナショナル幼稚園で過ごした後、スイスへ留学。幼少時に喘息やアトピーを患っていたが、同じ症状を持つ知人がスイスで改善したという話を聞いた両親が、自然環境の良いスイスでの留学を決意。6歳頃には症状が完全に治まり、アレルギーも克服。スイスでは、幼稚園から小学2年生までPréfleuri(プレフルーリ)に通い、その後、小学3年生から高校卒業までInstitutLeRosey(ル・ロゼ)で学ぶ。大学はカナダのトロント大学へ進学し、フランス語を専攻。現在は、スイスでの留学経験や教育に関する情報を発信中。ル・ロゼで学んだ国際理解ジュネーブとローザンヌの間にある名門寄宿学校、InstitutLeRoseyに到着したとき、私は自信と興奮を感じました。私の兄は一年前にル・ロゼに通っており、彼の毎日の生活がどれほど楽しかったか、そして一年間で多くの国際的な友人を作ったかを聞いていたからです。ル・ロゼで過ごした年月の中で、私は国際理解について深く学びました。このスキルは、現代のグローバル社会においてかけがえのない財産となっています。多文化的な環境ル・ロゼで最初に驚かされたのは、学生たちの驚くべき多様性でした。約70か国から集まった学生たちが在籍するこの学校は、まさに文化、言語、そして伝統が交わる「るつぼ」のような存在でした。この多様性は単なる数字上の事実ではなく、私たちの日常生活に深く根付いた、生きた実感として感じられるものでした。初日の寮生活を今でもよく覚えています。そこで最初に出会った友人たちは、ルーマニア、イタリア、ブラジル、ロシアから来た学生たちでした。私たちはすぐに仲良くなり、彼らの文化や伝統、生活様式について多くを学びました。このような異なる背景を持つ人々との密接な交流は、自分の視野を広げる貴重な体験となり、多文化への深い尊敬と理解を育むきっかけになりました。バイリンガルでバイカルチュラルな教育ル・ロゼのバイリンガルでバイカルチュラルな教育は、私が国際理解を深める上で、もう一つ重要な要素でした。学校ではフランス語と英語の両方で授業が行われ、そのおかげで複数の言語を自在に使いこなせるようになりました。このバイリンガルなアプローチは、私の認知能力を高めただけでなく、グローバルな視点を大きく広げてくれました。二つの言語で学ぶことは、より幅広い文学や歴史、さまざまな考え方に触れることを可能にしました。語学の授業だけでなく、生物学、歴史、美術はフランス語で学び、地理や数学は英語で学びました。また、これにより、今日のグローバル化した世界で不可欠な、多様な人々とのコミュニケーション能力を磨くことができました。言語を自由に切り替え、異なる文化的背景を理解する力は、いつの間にか私にとって自然なものとなっていました。課外活動と文化交流課外活動は、私の国際理解を深める上で重要な役割を果たしました。ル・ロゼでは、スポーツや芸術からデューク・オブ・エディンバラ国際賞に至るまで、幅広い活動が提供されています。これらの活動を通じて、異なる背景を持つ仲間と交流し、お互いから学ぶ機会を得ることができました。例えば、学校の音楽プログラムに参加することで、さまざまな国の生徒たちと協力しながら活動しました。一緒に楽器を演奏し、コンサートで披露し、さらには自分たちで作品を作曲するという経験を重ねました。この共同作業は、私の音楽スキルを向上させただけでなく、異なる文化的表現に対する理解と感謝をさらに深めてくれました。また、ル・ロゼ独自の二重キャンパス制度も大きな特徴でした。生徒はレマン湖畔と冬の楽園グシュタードを行き来し、多様で没入感のある学習環境を体験しました。この季節ごとの移動は、単に異なる経験を提供するだけでなく、さまざまな文化や自然の魅力を理解し、味わう貴重な機会となりました。個人的成長とグローバルな視野ル・ロゼの多文化的な環境と多様な教育プログラムは、私の個人的な成長とグローバルな視点の形成に大きく寄与しました。さまざまな文化的背景を理解し、それを尊重する方法を学んだことは、現代の相互に繋がった世界において不可欠なスキルです。また、ル・ロゼでは「尊敬」「責任」「向上心」を重視する教育が行われており、そのおかげで社会に積極的に貢献できるグローバル市民としての準備が整いました。最後の振り返りInstitutLeRoseyでの学びは、私の人生を大きく変える経験であり、国際理解の重要性を教えてくれました。学校の多文化的な環境、バイリンガル教育、そして幅広い課外活動は、さまざまな文化を学び、それらを深く理解する貴重な機会を与えてくれました。ル・ロゼで得た経験と教訓は計り知れないほど価値があり、文化の多様性を尊重し、グローバルな視野を持つバランスの取れた人間へと私を成長させてくれました。世界がますます相互につながる中で、ル・ロゼで培ったスキルと理解は、これまで以上に重要なものとなっています。
体験者プロフィール小谷みなみMinamiKotani2017年国際バカロレア取得LyceumAlpinumZuoz卒業UniversityCollegeLondon卒業1.はじめに2017年7月に国際バカロレア(通称IB)を取得しました。記憶も新鮮なうちに体験記らしきものを以下に綴ります。海外では日本と異なり、高校を出たからといって直ちに「大学入学の資格」が付与されるわけではない。国際バカロレアもその資格のひとつである。私が通っていたスイス南部のLAZ(LyceumAlpinumZuoz)は国際バカロレア以外にもマトゥーラというドイツ語のカリキュラムもあった。日本の高校カリキュラムや大学受験は経験していないので比較することは出来ないが、友人の話や参考図書から推察するに、以下のような違いがある。考える力を重視(暗記、計算はそれほど重要ではない)言語、社会科学などの試験は基本的に作文であり、自然科学でも違うトピックのつながりを重視するような問題がでる。満点を取るためには最終的な答えだけでなく途中式もちゃんと合っていなければいけない。その反面、暗記事項は少ない。公式やデータなどが載っている冊子は試験前に配布されるし、試験によっては電卓の利用も可能。試験一発型ではない後述するように最終的な評価は試験だけでなく事前に提出した課題の評価も含まれる。最終評価は試験結果だけではなく他のスキルも考慮されている。勉強以外の活動も必要国際バカロレアの資格には選択した教科の他にも課題論文や課外活動など、机に向かう勉強以外のこともする必要がある。2.国際バカロレアの仕組み大学入試を視野に入れた二年間のプログラム(日本でいう高校二年生の9月から翌々年の五月の試験まで)選択教科にもよるが学術的な英語(AcademicEnglish)を求められ当然授業も全部英語なので最低でも事前に一年間は留学しておくことをおすすめしたい。6つの教科が各7段階評価、あと他の課題で最大3点が入る→45点満点評価の方法は、五月の試験の結果(ExternalAssessment)と事前に提出した課題(InternalAssessment)の評価の総合評価である。基本試験結果が80%、課題は20%である。最終得点が24点以上、加えて課題論文、知の理論、課外活動を完了した生徒にのみ国際バカロレアが付与される。しかし、この基準を満たさずとも各教科ごとに修了書が発行されるので進学にはそれも利用できる。教科は6つのグループに分けられている各教科にはスタンダードレベル(SL)とハイレベル(HL)があり、その名の通りハイレベルを選択するとよりたくさんの事柄を学習する必要がある。最低でも3教科でハイレベルを取ることが必要。Group1:StudiesinLanguageandLiteratureいわゆる「ALanguage」。得意な言語で文学や実生活における言語の使われ方などを学習する。日本語を取ることも可能だが、(自信があれば)英語を選択することもできる。しかし日本語を取る場合、スイスの学校には日本語の先生がいないので自習(SelfTaught)という形になる。自習と言っても完全に丸投げされる訳ではなく、課題提出や試験監督は現地の先生。日本語の先生とはスカイプやメールでやりとりをしてカリキュラムを進めていく。現地の先生が監督してくれるとはいえ、自主性が重要になってくるので、選択するときは自分に厳しく!(管理が緩めなことにつけ込んでダラダラしてた結果最後にしわ寄せが来て大変なことになってた生徒達が私の周りにもちらほら。。。)英語には2種類ある。EnglishALanguageandLiterature(言語と文学)EnglishALiterature(文学)LanguageandLiteratureの方は文学と新聞や広告など世間で使われている言葉などをメインに学習する。Literatureは文学のみの学習。詩も学習する。こう書くとLanguageandLiteratureの方が大変そうだがLiteratureの方が一般的には大変である。そのため、Literatureのクラスは比較的小さく、真面目な生徒が多い。あとLiteratureの方が大学からの評価も高い。Group2:LanguageAcquisitionいわゆる「BLanguage」。第一外国語であり、Group1で日本語を選択した場合英語(EnglishB)を選択しなければいけない。私は選択していないが、EnglishBは割合簡単らしい。このセクションでは「abinitio」と呼ばれる初心者向けの言語を選択することもできる。それこそ数の言い方レベルからである。abinitioはスタンダードレベルのみである。Group3:IndividualsandSocieties社会科学。歴史、経済、ビジネスなど。カリキュラムは日本とだいぶ違う。Group4:ExperimentalSciences自然科学。物理学、化学、生物など。こちらも、カリキュラムは日本とだいぶ違う。Group5:Mathematics数学。これは3つのレベルに分かれている(ハイレベル、スタンダードレベル、スタディーズ)。どのレベルを取る必要があるかは大学で何を勉強したいかによる。Group6:TheArts芸術。音楽、美術など。美術史や音楽史を学ぶ必要はなく、自分のアイデアを作品を通じて表現する事が重要。以上の教科グループから一つずつ選択する必要がある。ただし、Group3またはGroup4から2教科選択した場合、Group6は選択しなくてよい。3.国際バカロレア—教科以外—国際バカロレアはこれら教科以外にもやることがある。Creativity,Activity,Service(CAS)課外活動。ボランティア活動やチャリティー、自分にとって新しいことにチャレンジする、など。国際バカロレア開始から最低でも18ヶ月間継続して活動する必要があり、合計で150時間はCASに充てる必要がある。これは一週間に大体3〜4時間である。国際バカロレアの規定は150時間だが、時間の数え方は学校による。私が通っていたLAZでは、18ヶ月で12個の企画を終わらせる、というものだった。企画をするときには活動のレポートを書く。そして、完了したら事前に約束したスーパーバイザー(先生、友人など)に完了のサインをしてもらう。国際バカロレアが最終的に見るのはレポートのみで、実際にCASを完了したかどうかはCAS担当の先生が決める。企画とは具体的に何をすればいいのか?CASの企画はCreativity、Activity、Serviceの要素(うち一つでもいい)を含んでいる必要がある。Creativity創造性。「教室に飾る用の絵を書く」「ギターを習って、簡単な曲を弾けるようになる」などActivity活動。「地域の行事に参加する」「ダンスクラブに参加してコンテストに出る」などService奉仕。「隣に住むおばあさんのために料理する」「夏季ボランティアに参加する」などもっとシンプルな物でもいい。私がやったなかで一番くだらないのは「毛糸のポンポンでおもちゃを作る」という30分ぐらいで終わった物だが一企画としてカウントされた。国際バカロレアでは地域のコミュニティと交流するような活動が評価されるが、こういった交流できるようなイベントは学校側がきちんと企画してくれているので安心だ。作戦:国際バカロレア1年生で全部終わらせる!私は12個の企画のうち11個を国際バカロレア1年生で終わらせ、最後の一つを国際バカロレア2年生でのんびり終わらせた(一応二年間継続して活動するということなので)。国際バカロレア2年生になるとinternalassessmentやら5月の試験やらで慌ただしいのでCASなんてやってられない。比較的余裕のある国際バカロレア1年生中に済ませましょう。夏休みなどの長期休暇も時間を稼ぐチャンス。(後回しにしているとこれまた大変なことに。。)欲を言うならば一つすごくちゃんとしたものをやってあとは小さい事で埋める、というのがいい。私は「ポストカードを作ってチャリティーとして販売、収益はストリートチルドレン援助団体に寄付する」という活動をし、合計1000スイスフラン以上売り上げた。学校内でのコンテストでも優勝した賞金を合わせ、最終的には3000スイスフラン超を寄付した。私の企画といえばこれ以外はクッキーを焼くだの刺繍するだの些細なことばかりで埋めたがひとつでしっかり活動したので文句は言われなかった。一つでもちゃんとしたものがあれば大学へのアピールもできるし一石二鳥。個人的にこれはおすすめする。ExtendedEssay(EE)課題論文。教科もトピックも自由。全て英語で最大4000語の論文を書き上げる必要がある。フォーマットも公式な論文の書き方に沿っていなければいけない。生徒自らが先生の元に行き担当になってもらえるよう頼む。例えば、私は化学の課題論文を書いたので化学の先生に頼んだ。トピックもリサーチも、先生はあくまで補助なので自ら率先して行わないといけない。作戦:とにかく早く始めよう!国際バカロレア入ったらすぐにでも担当の先生を決めよう。一人の先生は3人までしか生徒を持てないので、人気の先生はすぐに埋まってしまう可能性がある。国際バカロレア1年生以前からその学校で勉強しているならば指導がちゃんとしている先生を見分けられるのでおすすめである。教科もトピックも手早く決めて早めに始めよう。教科は自分の好きなものを!大学で学びたい教科が決まっているならそれにしよう。大学へのアピールにできる。課題論文は本当に時間がかかるので取り組んでて苦にならないような、好きな教科とトピックが望ましい。楽しいとツラくないしいい論文が書けるしね。理系教科ならとにかく早く行動に移そう。化学、物理などの教科は実験をして結果も論文でまとめるというのが評価が高くなりやすい。実験をするには時間がかかるので早く計画を立ててアクションを起こそう。私の実験は20時間以上かかり、一週間のうち5時間ほどしか取れなかったので4週間ほど論文自体に進展がない、という時期があった。私は早めに始めていたので問題にならなかったが、時間が足りなくなって提出期限を大きく超えてしまった生徒も多かった。私が通っていたLAZでは、国際バカロレア2年生の10月ごろに1週間集中して課題論文を終わらせる期間があり、その最終日が提出期限だった。国際バカロレアの実際の期限は翌年3月ごろだが、フォーマットの確認や担当の先生からの評価など事務的な事も多いので早めに設定されていた。国際バカロレアの提出期限は一日でも越えると国際バカロレアの資格が取れなくなる文字通りdeadlineなので後回しにしないようにしよう。TheoryofKnowledge(ToK)知の理論。物事をどのように知るのか、どう認識するのかなどの哲学。認知科学のようなものだというと分かりやすい。課題としては1600語以内のエッセイ(トピックは6つのうちから選ぶ)と自分で決めたトピックに関してのプレゼンテーション(10分)。プレゼンテーション自分の体験や読んだ記事などから質問を発想して、その質問に答える、というもの。国際バカロレア2年生になってから開始される。エッセイ国際バカロレア2年生の9月1日に発表されるお題6つの中から1つ選んで1600語のエッセイを書く。書いてある通り実際に課題に取り組むのは国際バカロレア2年生からであり、国際バカロレア1年生のクラスでは知の理論とは何か知るためのディスカッションが多い。作戦:国際バカロレア2年生から本気出すべし!哲学なので向き不向きがあり、説明しがたいのがこの教科である。しっくりくる子は国際バカロレア1年生のときからクラスのディスカッションにも積極的に参加できたり理論が腑に落ちたりととても楽しそうだった。しかし私は(頭がカタいので)国際バカロレア1年生では全くつかめず授業を聞くだけパニックに陥っていたので潔く(?)内職していた。しかし、国際バカロレア2年生になりゴールがはっきりした途端きちんと取り組めるようになり、エッセイもプレゼンテーションも成功した。だからわからなかったら国際バカロレア2年生から本気出そう。これで間に合う。わからなくても大丈夫。でもわかるんだったら国際バカロレア1年生からちゃんとやろう。CASにおいてはやったかやってないかしか評価されないが、EEとToKはAからEで評価がつき、その成績により最大3点が入る。(以下のマトリックスで算出)Eについて:よほどひどくないと取れない成績なので普通にやってればまずありえない。私の最終的な結果はToK、EEともにCで一点が入った。この二つは作文な上に評価が(本来あってはいけないが)試験官によってだいぶ変わってしまうので学校の先生からの予想と外れることも多い。ちなみに最終的な結果が出てから、選んだ教科の再採点を依頼することもできる。これで成績が変動することもある。4.教科選択について国際バカロレアが始まる前(日本では高2の夏休み前)に選ぶ。学校によっては初めの一週間は全部の教科に参加できて、そこから選択というシステムもある。早い段階なら教科を変更することもできる。が、それまでのカリキュラムは基本自習しないといけないので、早めに決めた方がいい。ハイレベルだった教科を途中でスタンダードレベルに落とすというのもできる。大学で何を勉強するかによってどの教科を取るか、またどの教科をハイレベルにするかも変わってくる。例えば大学で化学を勉強したいなら化学、もう一つの自然科学、数学SL以上経済なら経済、もう一つの社会科学、数学SL以上これは一例であり、同じ学部でも要求は大学によってまちまち。数学に関しては数学、物理、工学などなら基本ハイレベルが必須。化学、生物、心理学などならスタンダードレベルでも可能な大学も多い。文系科目、たとえは法律や歴史などならスタディーズという一番簡単なものでも大丈夫。むしろ必要ないのならスタディーズにした方が簡単だし点が取りやすいので賢い選択である。もちろん教科を選んでから、取っている教科でいけそうな学部を探すというのも問題ない(むしろこっちの方が多数。)行きたい大学や学部がはっきりしているなら事前に調べて教科選択のターゲットを絞ることが大切。以下は私が実際に取った教科の解説です。Group1:EnglishALiteratureSLEnglishAはネイティブスピーカーむけに作られているので、難易度は高い。一年間に読む本の数は、スタンダードレベルで11冊、ハイレベルで13冊。これは国際バカロレアで定められている数であり、学校によってはスタンダードレベルでも13冊全て履修させるという方針もある。試験はスタンダードレベル、ハイレベルに関わらず二つで、試験問題はどちらも大差無い。ただ、ハイレベルの方が厳しく採点される。Paper1与えられた小説の一節、または詩のどちらかを選び、評論文を書く。スタンダードレベルなら二つの質問が与えられており、それらに答えれば大きく外れたことを言ってしまうことは無い。ハイレベルとスタンダードレベルとでは小説も詩も違う物が与えられる。長さは小説ならだいたいA4ちょうどぐらい、詩なら30行ほど。制限時間は1時間半で満点は20点。(ハイレベルなら2時間で20点)Paper2エッセイのお題が3つ与えられる。一つ選び、事前に読んだ3冊の本(ハイレベルなら4冊)のうち最低でも2冊を使いそのエッセイを書き上げる。制限時間は1時間半で満点は20点。(ハイレベルなら2時間で25点)私の最終的な結果は5だった。当初から目標にしていた成績だった。Group2:GermanabinitioSLドイツ語の初歩レベル。基本的な読み書きのみ。課題(InternalAssessment)350語の作文。自分の文化(日本人の場合日本文化)とドイツ語圏の文化を比較するようなトピックを自分で決める。私は「日本とドイツの朝食の違い」について書いた。試験(ExternalAssessment)Paper1実際の短い広告や新聞記事などを読んで質問に答える。質問は穴埋め、リストの中から合うものを選ぶ、「彼」とは誰のことですか、などと多岐にわたるがシンプルなものが多い。Paper2作文。お題にそって二つの作文を書く。どちらも最低150文字と短い。お題とは例えば「あなたは小学校の同窓会に参加し、昔のクラスメイトに再会してとても楽しい一日をすごしました。このことを日記に書きなさい。」「あなたは3ヶ月間ドイツに留学しました。この経験を学校の新聞に投稿することにしました。新聞記事を書きなさい。」など。適当に想像して書こう。オススメの勉強法練習あるのみ。しかしPaper2は、お題のあとに短いリストがあり、それらの要素を含めれば点は取れる。(リストの例:・パーティーで誰に会ったか・何を食べたか・どこでパーティーがあったのか、など)私の結果は6だった。Group3:EconomicsHL経済。課題(InternalAssessment)新聞やニュースサイトから記事を選び、それの評論文を書く。750語がリミット。これを3つ書く必要がある。1つ目マクロ経済学(macroeconomics)2つ目国際経済学(international)3つ目国の発展(development)かミクロ経済学(microeconomics)記事のなかで何が起こっているかをまとめ、図とその説明、それに関する自分の意見などを書く。試験(ExternalAssessment)Paper1エッセイ問題。SectionA,Bとあり、各セクションにつき1つ選択して答える。Paper2新聞記事を読んで質問に答える。4題出題されるがそのうち2つを答える。Paper3これはハイレベルのみ。計算問題と短い説明問題。例えば、表を元にGDPを計算するなど。オススメの勉強法暗記。定義、図、理論の仮定や説明など全部暗記したほうがいい。エッセイのお題も聞かれる質問もある程度パターン化されているので練習が鍵。どんな回答もまずは関係性のある経済用語の定義から始めること。例えば、「ある商品の価格の変化がどのように資源を分配するか、説明しなさい」なら「価格」や「資源」などの定義で始めればいい。Paper3では公式は与えられないので暗記が必要。これも練習に限る。「milliondoller」などの単位にも注目。説明問題では教科書に乗ってる説明や理由などがそのまま答えな問題が多いのでここでも暗記。経済は本当に暗記科目。板書は全て覚えてしまおう。言い方を変えれば暗記すればどうにでもなる。私の結果は5だった。あと1点で6だった。。。Group4:ChemistryHL課題(InternalAssessment)自分で決めたトピックでのレポート。実験は必須ではないがやったほうが高評価になる。実験のデータをグラフ化したり誤差の処理をしたりなどが評価につながる。自分がなぜこのトピックに興味を持ち、選んだのかを含める。文字制限はないがページ数の上限は12ページ。(長すぎても余白を小さくしたりフォントを変えたりして12ページに収めればいい)先生は手伝ってくれるが規則により一度しか見てもらえない。しっかり聞いて修正しよう。試験(ExternalAssessment)Paper1四択問題40問(40点満点)。時間制限は60分。(スタンダードレベルだと30問を45分)事前に配られるのは元素周期表のみ。Paper2計算問題や記述問題。90点満点で制限時間は2時間15分。(スタンダードレベルだと30問を45分)あらかじめ公式の載った冊子が配布され、電卓も使用可能。Paper3実験データをプロセスする問題と、自由に選択できるトピックの問題。45点満点で制限時間は1時間15分。(スタンダードレベルだと30問を45分)あらかじめ公式の載った冊子が配布され、電卓も使用可能。オススメの勉強法Paper1時間制限がかなり厳しいので、たくさんの過去問を解いて形式に慣れるのがいい。基本的な理論に基づいたものなども多いので、基礎をしっかりと固めておくことが大切。暗記してれば一瞬でわかるような問題もあるので、授業中に先生が覚えろといった物はきちんと覚えておこう。(例、アルコールの融点を順に並べる、エントロピーとエンタルピー、ギブス自由エネルギーの関係、など)。四択中最低でも1問ははっきり間違いだとわかるので消去法も活用しよう。Paper2時間に余裕があるので落ち着いて考え、記述問題はしっかりすべての要素をカバーするように書こう。(余談だが私の先生曰く「記述問題では、試験官がどうしようもないバカだと思って書きなさい」)計算問題では途中式も明記すること。本当にわからなかったら公式だけでも写して書いておく。これでもたまに点が入る。あと、公式の載った冊子は分厚くて慣れていないと目的の情報が引き出せないことが多々あるので、過去問を解くときに使って慣れるようにしよう。どんな情報が載っているか把握するのも大切。(その冊子は、年度によってフォーマットに微妙な違いがあるので、使って練習するときは年度をよく確認しよう。)Paper3こちらも時間に余裕がある。実験データの問題には、誤差を計算する問題が必ず出るので要チェック。グラフを書くときにはちゃんとすべての点に線が通るように引こう。x軸y軸も確認する。単位が抜けて無いかなど。私の結果は7だった。Group4:PhysicsHL課題(InternalAssessment)化学と同じ。試験(ExternalAssessment)Paper1形式はchemistryと同じである。だが、すべての試験で全ての公式が載った冊子が利用可能。paper1のみ電卓が使えない。Paper2chemistryと同じ。Paper3chemistryと同じ。オススメの勉強法Paper1私が苦手だったこともあってか個人的にこのpaper1が一番の鬼門だった。数値ではなくシンボル(距離がs、時間がtなど)を扱う問題がほとんどなので慣れておこう。これも過去問をたくさん解くのが効果的。特に、惑星が軌道に乗っているときの運動エネルギーと位置エネルギーの関係性のグラフは絶対に一問は出るので要チェック。とにかく時間がギリギリなので手早く、でも冷静に。本当に落ち着いて解いて!Paper2これは時間に余裕がある。基本chemistryと同じだが、ハイレベルになると複数のトピックの知識を応用するような問題が出るので基本を固めてあとは練習。Paper3化学と同じ。私の結果は6だった。Group5:MathSL課題(InternalAssessment)化学と同じだが、数学においては自分自身の興味をうまくレポート中で表現するのが難しい。それもうまく視野に入れたトピックを選ぶべき。試験(ExternalAssessment)Paper1電卓なしの試験。公式の載った冊子は使える。90分で90点満点。Paper2電卓あり。90分で90点満点。オススメの勉強法Paper1練習。三角関数の問題では、それぞれの0度、30度、45度、60度、90度の変換を暗記すること。radianにも慣れるようにする。あとは、冊子をきちんと把握する。Paper2電卓の使い方に慣れよう。特に、グラフを表示させて解く問題などは手間取ると時間の無駄になってしまう。電卓でグラフを表示して解いた場合は、途中式用の余白に簡単なスケッチをすること。途中式とみなされて点数が入る。私の結果は6だった。5.大学受験についてイギリスの大学への受験は基本UCASというウェブサイトを通じて行われる。アカウント作成やパスワード設定などは学校がやってくれる。国際バカロレア2年生の10月ごろ、志望の大学や学部を決める。先生と相談して、今の成績や活動をみて決める。UCASでは、最大で5校しか願書を出せないので絞る。基本大学のウェブサイトには、入学に必要な国際バカロレアの成績が明記されているので、それを参考にする。UCASの願書締め切りは国際バカロレア2年生の1月15日である。次に、Personalstatementという4000文字の自己紹介文を書く。それと、先生からの生徒に対する評価と10月時点の成績で5月の試験で取れると思われる成績を大学に送る。願書が通れば大学からconditionalofferがもらえる。これは、大学側が提示した条件を満たせば入学を認めるというもので、例えば「physicsHL,chemistryHLで6以上、合計点が35点以上」など。ここまででだいたい1月。五月の試験でconditionを満たせば晴れて合格。(試験結果の発表は7月5日)ケンブリッジ大学、オックスフォード大学は応募する生徒が桁違いに多いので願書締め切りは10月15日。そこから面接や大学が指定した試験などが入ってくる。チャレンジしたいなら国際バカロレア1年生からの考慮が必要。アメリカについて私はアメリカの大学に一つも出願していないので、詳しい事は分からないが、ざっと以下のような違いがある。先生の評価の文が長い。イギリスの場合は複数の先生の意見を一人の先生(基本進路相談の先生)がまとめるというもの(4000文字)。しかしアメリカの場合は複数の先生が1ページ分ほどの推薦を書く。予想成績だけで合格する事もある。personalstatement、先生の推薦、予想成績、またはその他の課外活動などが評価されればいきなり合格ということである。この場合、五月の試験でちゃんとdeplomaが取れていれば(24点以上なら)ほぼ無条件で合格。アメリカの大学はよりチャレンジ精神を見る。イギリスの大学が学術的な興味や国際バカロレアの成績を重視しているのに対し、アメリカの大学は多少成績が悪くとも難しい教科を取っていたり、クラブ活動に積極的に参加していたり、課外活動を多くこなしていたりなどといった勉強以外の部分をしっかり見る。ほかのEU内の大学に進学する場合国によっては国際バカロレア以外の試験や推薦などが必要になるので注意しよう。視野に入れるなら早めに決めて対策を打つこと。スイスの大学はArtを含めたGroup6の教科やExtendedEssay,TheoryofKnowledgeで得られるエクストラポイントを考慮しないような大学もあるので気をつけよう。GapYearについて国際バカロレア2年生の間に大学に出願せず、一年後に(5月の試験結果が出てから)出願するということ。一年空くのでGapYearと呼ばれる。利点は、試験の結果が出てから出願できる。あとは、イギリスの大学では入学してすぐいきなり専門分野に絞って学習を進めていくので、自分が本当に大学で学びたいことを探す、というのも理由にある。「入るのは(比較的)簡単だが出るのが難しい」というのは本当のことなので学部は慎重に選ぼう。その一年間を使って海外の長期ボランティアに参加したりインターンシップに参加したりする生徒もいる。あとは、5月の試験結果が不本意に終わったときに11月に再受験するという生徒や、国際バカロレア2年生中に大学のことをするような時間がなかった、という生徒も。Gapyearの使い方は本当に自由なので自分に合った計画を立てよう。進路進路指導の先生と相談して決める。学校によると思うが、私が通っていたLAZでは国際バカロレア1年生の後期(12月、1月)に初めの相談があった。あとの進捗は生徒次第な部分が多い。やりたいことがはっきりしているなら成績を見たり大学を絞り込んだりPersonalStatementの草案を作ったりなどをすぐに開始する。決まっていない場合も、国際バカロレア2年生の10月ぐらいまでなら猶予があるのでよく考えよう。スイスの学校からの進路はやはりイギリスやその他ヨーロッパの大学が多い。私の学校でもアメリカに進学する生徒は少数だった。Tutorとは国際バカロレアが始まるとまず初めにTutorとなる先生を決める。これは進路相談の先生とは違い、生徒の生活全てをサポートしてくれる先生だ。今するべきことや課題の進捗、学校や寮での問題点などについて話し合う。会う頻度は人によって違い、本格的にサポートが必要な生徒は週に一度、特に問題もなく自分でできるという生徒はほとんど会わないなんてこともある。国際バカロレア1年生以前からその学校にいるなら、前の学年の最後にTutorを希望する先生を何人か選び、そのリストに従って決まる。ちなみに生徒が遅刻したり無断欠席したり飲酒で捕まったりすると一番初めにTutorの先生に連絡が行く。6.スイスで国際バカロレアを学ぶことについてスイスのインターナショナルスクールの多くは国際バカロレアの認定を受けている。他の国と比べて、スイスは国際性に富んでいるため、インターナショナルスクール内でも一定の国籍だけ多すぎるということは少ない。スイスは公用語が4つ(ドイツ語、イタリア語、フランス語、ロマンシュ語)があるので第二外国語を学ぶことができるのも特徴的だ。(学校によっては国際バカロレア以前の学年では必修なこともある。私のように国際バカロレアでドイツ語を選択する予定があるなら有利。)また、難易度が高いと言われている国際バカロレアだが、スイスの学校は小規模なところが多いので、生徒一人ひとりをきちんとサポートしてくれる。他の大学入学資格と比較して有名なものにA-Levelというものがある。これは主にイギリスで実施されているが、スイスにあるブリティッシュスクールでも受けることができる。大きな違いは、3〜5教科だけでも資格を取れることで、その分踏み込んだ内容を学習する。国際バカロレアのように教科のグループがなく、好きな教科を自由に取れるので、大学で何を学びたいかはっきりしているならA-Levelの方がいい。しかし、より幅広い知識を包括的に学習できるのは国際バカロレアだし、いろいろな種類の教科を学ばなくてはいけない分、今まで着目しなかったつながりに気づくことが出来たりする。また、A-Levelでは国際バカロレアで必須のExtendedEssay、CAS、TheoryofKnowledgeなどがない。自己管理能力が身につくので大学に入ってからの学業で有利だ。事実、国際バカロレアをこなした生徒のほうが大学の落第率が低い。ExtendedEssayでは好きなトピックについて深く掘り下げることができるので、大学に自分の興味をアピールすることができる。以上、参考になれば幸いです。こうして書いてみると、何かすごく難しいことをやっているように見えますが、実際には先生や他の生徒たちがちゃんとサポートしてくれるので安心です。私は現在UniversityCollegeLondonに入学し、化学を専攻しています。スイスの高校で真剣にまなび国際バカロレアを取得して本当に良かったと日々感じています。これから進学を考える中学生の人たちやその保護者の方に、ひとつの選択肢として国際バカロレア取得を検討頂きたいと心から思います。後輩が増えることを楽しみにしています!