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スイス生活
スイス移住×6人家族の子育て日記
【スイス教育事情】義務教育スタートはなんと4歳から!
「えっ、4歳で義務教育!?」と思った方もいるかもしれません。実はスイスでは、ほとんどのカントン(州)で、日本よりも2年早い4歳から義務教育がスタートするんです。スイスの義務教育は4歳から15歳までの11年間。一方、日本では小学校入学の6歳から中学校卒業の15歳までの9年間が義務教育なので、スイスはスタートが早く、期間も2年長いということになります。とはいえ、4歳からいきなり勉強というわけではありません。スイスの幼児教育では、「遊びを通して社会性や自立心を育てる」スタイルが基本。でも、登校時間や教育プログラムはしっかり決まっていて、出席義務もあります。4歳児の教育プログラムの中に、『言語習得(母語または現地語)』があります。こちらは前回お話しした内容にありますように、スイスは多文化・多言語国家であり、地域ごとに使われる言語も異なります(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語など)。そのため、子どもたちは早い段階から複数の言語環境に触れながら育ちます。教育方針も、「単一言語での教育」ではなく、多言語での理解力・コミュニケーション力を育てることを重視しています。我が家の4番目、次女が4歳になり、この8月末は新学期のスタートとともに『学校』生活が始まりました。始まってすぐに行われた懇談会では、年間を通したプログラムの説明がありました。内容を聞いて、さすがスイス、と感心。フォーレストスクーリングに加え、冬には週に一度のスキー、温水プールでのスイミングもあるなど、体をたくさん動かすアクティビティが盛りだくさん。わくわくします!スイスに来て気づいたことの一つは、どんな天候でも子どもたちが外で遊んでいる様子。雨が降っていればレインウェアに身を包み、外で泥んこになりながら遊ぶ。大雪の日には滑り台を作って、雪まみれになりながら遊び続けている。こうして子どもたちは、天候を「体感」することで、自然とのつながりを深め、環境に対する理解や適応力も自然と身につけていくのだと実感します。ですので、スイスでは「天候不良のため、中止とさせていただきます。」という学校からの連絡はほぼありません。もちろん、親の立場からすると、寒い朝の支度は手間がかかるし、帰ってくると泥だらけの服で洗濯物も増える。マダニのチェックだって、毎晩欠かせない。。。正直めんどくさいな、と言ってしまえばめんどくさいこと。それでもこの幼児期に自然の中で五感をめいっぱい使って過ごす経験は、何よりも優先したいことだと、心から再確認したのでした。そして我が家の次女はと申しますと、さすが4番目。お兄ちゃんお姉ちゃんを見て育っている分、『学校に通う』ということを理解しているようで…「明日は何時に起きるの?」「7時」「OKおやすみ」まるで、毎日の“登校”がもう習慣付いているような頼もしさ。スイスの自然と共に過ごす幼児期の時間。小さな足取りで踏み出す、大きな一歩を見守ります。