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【スイス教育事情】義務教育スタートはなんと4歳から!

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【スイス教育事情】義務教育スタートはなんと4歳から!

「えっ、4歳で義務教育!?」と思った方もいるかもしれません。実はスイスでは、ほとんどのカントン(州)で、日本よりも2年早い4歳から義務教育がスタートするんです。スイスの義務教育は4歳から15歳までの11年間。一方、日本では小学校入学の6歳から中学校卒業の15歳までの9年間が義務教育なので、スイスはスタートが早く、期間も2年長いということになります。とはいえ、4歳からいきなり勉強というわけではありません。スイスの幼児教育では、「遊びを通して社会性や自立心を育てる」スタイルが基本。でも、登校時間や教育プログラムはしっかり決まっていて、出席義務もあります。4歳児の教育プログラムの中に、『言語習得(母語または現地語)』があります。こちらは前回お話しした内容にありますように、スイスは多文化・多言語国家であり、地域ごとに使われる言語も異なります(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語など)。そのため、子どもたちは早い段階から複数の言語環境に触れながら育ちます。教育方針も、「単一言語での教育」ではなく、多言語での理解力・コミュニケーション力を育てることを重視しています。我が家の4番目、次女が4歳になり、この8月末は新学期のスタートとともに『学校』生活が始まりました。始まってすぐに行われた懇談会では、年間を通したプログラムの説明がありました。内容を聞いて、さすがスイス、と感心。フォーレストスクーリングに加え、冬には週に一度のスキー、温水プールでのスイミングもあるなど、体をたくさん動かすアクティビティが盛りだくさん。わくわくします!スイスに来て気づいたことの一つは、どんな天候でも子どもたちが外で遊んでいる様子。雨が降っていればレインウェアに身を包み、外で泥んこになりながら遊ぶ。大雪の日には滑り台を作って、雪まみれになりながら遊び続けている。こうして子どもたちは、天候を「体感」することで、自然とのつながりを深め、環境に対する理解や適応力も自然と身につけていくのだと実感します。ですので、スイスでは「天候不良のため、中止とさせていただきます。」という学校からの連絡はほぼありません。もちろん、親の立場からすると、寒い朝の支度は手間がかかるし、帰ってくると泥だらけの服で洗濯物も増える。マダニのチェックだって、毎晩欠かせない。。。正直めんどくさいな、と言ってしまえばめんどくさいこと。それでもこの幼児期に自然の中で五感をめいっぱい使って過ごす経験は、何よりも優先したいことだと、心から再確認したのでした。そして我が家の次女はと申しますと、さすが4番目。お兄ちゃんお姉ちゃんを見て育っている分、『学校に通う』ということを理解しているようで…「明日は何時に起きるの?」「7時」「OKおやすみ」まるで、毎日の“登校”がもう習慣付いているような頼もしさ。スイスの自然と共に過ごす幼児期の時間。小さな足取りで踏み出す、大きな一歩を見守ります。

スイス人は何語で話すの? 多言語国家の日常をのぞいてみた

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スイス人は何語で話すの? 多言語国家の日常をのぞいてみた

現在スイスで留学されるご家庭のサポートを担当しております、伊藤です。今朝も掃除機をかけながらふと顔を上げると、窓の外には思わず息をのむような絶景が広がる。朝・昼・晩、天候や季節によって刻々と変わるその表情に、毎日のように心を打たれる…ここは、スイス。『スイス』と聞いて、何が頭に浮かびますか?アルプス山脈清浄な湖群永世中立国チーズ、チョコレートオメガ、ロレックス金融、銀行ヨーデル、アルペンホルンスキー、アウトドアスポーツ治安が良い世界の富裕層が選ぶ教育環境公用語が4つ…そうなのです、スイスは4つの公用語を持つ多言語国家なのです。スイスには、ドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマンシュ語の4つの公用語があります。地域によって使われる言語が異なり、その割合はドイツ語が約62%、フランス語が約23%、イタリア語が約8%、ロマンシュ語が約0.5%です。私が暮らすヴォー州(CantondeVaud)は、フランス語圏にあたります。州都のローザンヌや、世界的に有名なジャズフェスティバルが開催されるモントルーなど、文化的にも魅力的なエリアです。とはいえ、週末に少し足を伸ばせば、ドイツ語圏やイタリア語圏にも車で気軽にアクセスできます。休憩に入ったカフェで「あ、ドイツ語だ」と気づくような、“国境はないけれど言語の切り替わる”感覚が日常の中にあります。理想を言えば、訪れる地域の言語を自在に話せるのがベストですが…実際には、スイスのほぼどこに行っても、英語が通じるというのが現実!観光客や外国人にとっては本当にありがたい環境です。興味深いのは、普段はドイツ語を話すスイス人同士でも、フランス語圏に来て会話がスムーズにいかないとき、自然と英語に切り替えて会話している場面に出会うことです。スイスは、公用語が4つあるだけでなく、国際機関やグローバル企業が集まる“国際国家”。そのため、ビジネスや教育の場では英語が“もうひとつの共通語”として自然に使われているのです。多言語・多文化な社会が背景にあることで、英語は日常生活の中にも違和感なく溶け込んでいます。このような環境は、まさに世界の富裕層が子どもの教育先として選ぶ理由のひとつでもあります。世界で唯一、夏季と冬季でキャンパスを移動するスイスの名門寄宿学校のル・ロゼ(InstitutLeRosey)やアルプスの大自然を活かした探究型・アクティブ学習が特徴のエイグロン・カレッジ(AiglonCollege)やコレージュ・アルパン・アンテルナショナル・ボー・ソレイユ(CollègeAlpinInternationalBeauSoleil)なども授業は英語で行われています。ヴォー州(CantondeVaud)で公立校に通う我が子の言語はと言いますと、学校の授業はフランス語、第二言語としてドイツ語と英語を学びます。お家では、母親の私が日本語を話し、父親はフランス語で話す。家族の共通語は英語、という環境です。スイスの教育現場には、色々な言語環境で育った生徒にもちゃんと対応できる、言語スキルと指導経験が豊富な英語の先生が多くみられるのも特徴の一つです。そんな中での『母国語』という『母が話す言語』ドイツ語でMutterspracheフランス語でlanguematernelleイタリア語でlinguamadreロマンシュ語でlinguamaterna母が話す言葉我が家の場合は、日本語という「母のことば」。それを子どもたちの成長の一部として大切にしていきたいという想いを、スイスという多言語の国で、あらためて実感しています。

4回目の海外移住はスイスへ!4人の子どもと挑む新しい子育てライフ②

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レザン

4回目の海外移住はスイスへ!4人の子どもと挑む新しい子育てライフ②

現在スイスで留学されるご家庭のサポートを担当しております、伊藤です。前回に引き続き、今回はスイスに引っ越した後の新生活についてのお話です。スイスでは夏休み明けの8月・9月に新学期が始まりますが、私たちが引っ越してきたのは、ちょうど1学期が終わった12月。しかも、雪景色の真っ只中、冬休みのタイミングでした。ひさびさの冬のクリスマス。バタバタのクリスマス。どこで何を買ってよいのかもしっかり把握できぬまま、新しい土地でのお友達がいないまま、、、冬休み中の子供達はお家に居る時間が長かったために、サンタ(忍者)は忙しかった!クリスマスプレゼントの前に冬服を買うのもままならず、毎日同じ冬服を着ていた記憶。。。そんな中、どこに行っても現地のスーパーマーケットは、新しい国で最初に踏み入れる場所のひとつ!見たことのないブランドやパッケージ、食材にワクワクしながら店内を歩きます。そして、アジア食材が手に入るかをチェックするのも大事なポイント。お米、お醤油、お味噌…癒しの味がどこまで再現できるかを考えながら吟味。お買い物をしながら、ついつい口に出てしまう独り言。「これ、日本円にすると……えっと……」まだ慣れない通貨での買い物は頭の中が忙しい。そして、噂に聞くスイスの物価の高さを体感する。まずスーパーで買う食材が高い、日本の2倍~3倍なんてことも。ましてや外食をするのは一大イベント。癒しを求めて食べに行ったスイスのラーメン屋さん。換算すると一杯4,800円だった!心はしっかり温まり、お財布がずいぶん寒かったそんなスイスでのラーメン体験でした。さて、そんなスイスでの食事やお買い物は何語でするのでしょう。スイスって、何語??次回の記事では、スイスの言語事情をお伝えします。

4回目の海外移住はスイスへ!4人の子どもと挑む新しい子育てライフ①

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4回目の海外移住はスイスへ!4人の子どもと挑む新しい子育てライフ①

裸足でビーチを歩いてた南の島から、今度は雪山へ!子ども4人と一緒に、4回目の海外移住はスイスです!現在スイスで留学されるご家庭のサポートを担当しております、伊藤です。スイス移住する前に住んでいたのは、蛇やオオトカゲ、サソリと共存していた…タイの南の島。青い海、砂浜、ヤシの木、大きな空の大迫力トロピカルストームが大好きだった。そんな南国生活から、今度は標高1,200メートルの山の中へお引越し!引っ越し時期は雪景色の12月!子供は4人、男2人、女2人、4歳から17歳の賑やか6人家族の大移動です。男の子たちはどうやら暑いより寒い方が性に合っているようで、スイスに来てからは「なんか、よく眠れるわ〜」とスッキリ顔。スイス引っ越し後、スッキリしていた表情が、私の中では印象的でした。一方で、女の子たちはというと、気候にはあまりこだわりはないみたい。ただ、長女はやっぱりタイのお友だちのことが恋しくて、ふとしたときに「次いつ会えるかな…」と寂しそう。確かに思春期の引っ越しは、ツライ!見ていてもツライ。。。そして次女。ブーツを履いて、帽子をかぶって、手袋をして、ジャケットを着て…と、外出時の“完全防寒スタイル”に不機嫌マックス、ブーツを何度投げたことか。。。さて、我が家はどうしてスイスへの引っ越しを決めたのか。今までに住んできた国、ニュージーランド、フランス、タイ、全部大好きだった!運がいいんだな~と痛感するほど、心底楽しい時間を過ごさせてもらった。でも、今回の引っ越しは子供たちが大人になっていく中で彼らの『アイデンティティ』に重点を置いた。ママの日本か、パパのスイス、どちらがいい?全員の答えが『スイス!』で一致。今まで長期休みをスイスで過ごし、すでにスイスを体感していたのと、フランス語での学習の方がしっくりくるのが大きな理由のよう。「日本はめっちゃ大好きで遊びに行きたいけど、日本で学校には通えない!日本語難しすぎ」とのこと。次男は一番日本語が得意で、通ってみようと思えば日本の学校にも通えるとは思っているみたいだけれど…スイスアルプスでのスキー三昧の生活に魅了された様子。さて、長女は高校生、長男中学生、次男小学生、次女幼稚園生のスイス生活の始まりです!

【2025年版】スイスで英語は通じる?現地在住日本人が実情を紹介

【2025年版】スイスで英語は通じる?現地在住日本人が実情を紹介

まず結論として、スイスは英語能力が高い国で、特にチューリッヒやジュネーブなどの主要都市や観光地では英語が非常に広く通じます。ただし、地方の小さな町や一部の行政手続きなど、英語だけでは不便を感じる場面もあるため、留学や長期滞在の際は注意が必要です。本記事では、スイス在住日本人がスイスでの英語・言語事情について詳しくご紹介します。スイスにおける言語の多様性と実情スイスは他国と比べても珍しいほどの言語的多様性を持つ国です。公用語として認められているのは、ドイツ語、フランス語、イタリア語、そしてロマンシュ語の4つ。この4言語がスイスの文化や社会にどのように根付いているのかを詳しく見ていきましょう。スイス国内での公用語の分布スイスは地域ごとに言語が大きく分かれており、それぞれの言語が使われる割合にも特徴があります。ドイツ語:話者の割合はおよそ62%を占めます。中部、北部、東部にあるチューリッヒ、ベルン、バーゼルなどの都市を中心に使われており、スイスの連邦レベルでの主要な公用語となっています。フランス語:話者の割合は約22%です。ジュネーブ、ローザンヌ、ヌーシャテルといった西部の都市で主要な言語として機能し、ドイツ語に次ぐ重要な位置を占めています。イタリア語:話者は約8%と比較的少ないですが、南部地域のティチーノ州やグラウビュンデン州の一部で使われています。こちらもスイス国内では公式に認められた公用語の一部です。ロマンシュ語:話者割合は約0.5%と非常に少数派の言語です。主にグラウビュンデン州の山岳地帯、スールセルヴィやエンガディンを中心に使用されています。ただし、ロマンシュ語はスイス連邦の「国語」の1つとして認められているものの、義務的な行政使用の対象外となっています。英語の役割と実態興味深いことに、スイスでは英語が非公用語でありながら、その存在感は日に日に増しています。世界的な英語力ランキングである「EFEPIランキング」において、スイスは2023年に世界8位を記録しました。このことからも、スイス国民の英語能力の高さがうかがえます。スイスでは英語が異なる言語背景を持つ人々をつなぐ「共通語(リンガフランカ)」の役割を果たしています。特に職場環境ではその傾向が顕著です。2023年のデータによれば、スイスの労働人口の約23%が職場で英語を使用しており、これはフランス語の28%に次いで第4位という結果となっています。このデータは、英語が多文化が交錯するスイス社会で重要な役割を果たしていることを示しています。ビジネスや国際交流の場での必須言語として、今後さらにその価値が高まっていくことが予想されます。社会生活における言語使用スイスは多言語国家として知られていますが、英語の利用状況においても注目すべき特徴があります。主要都市をはじめとする観光地やビジネス環境では、英語が思いのほか自然に活用されています。それでは、具体的な場面ごとに英語の使用状況を見ていきましょう。行政サービスと公共交通機関における英語対応スイスの主要都市、例えばチューリッヒ、ジュネーブ、バーゼルでは空港、ホテル、レストラン、観光案内所などで英語が非常に広く通じます。観光客やビジネス訪問者にとって、英語を使える環境は非常に便利です。また、公共交通機関においても英語対応は整備されています。特にSBB(スイス連邦鉄道)では、券売機や駅の案内板、公式アプリ、ウェブサイトが英語に対応しており、主要駅では英語のアナウンスも併記されることが一般的です。しかし、地方の駅やローカル線では英語対応が限定的であり、現地語のみの掲示やアナウンスが主流となっています。行政サービスに目を向けると、移民局や市役所の多くのウェブサイトで英語ページが用意されています。ただし、地方自治体の窓口では英語対応が不十分な場合があるため注意が必要です。また、公式な行政文書や契約書は現地語で作成されるのが基本で、内容を理解するために通訳や翻訳が必要になるケースも多いです。住民登録、保険手続き、税金、ビザ申請などの行政手続きは、現地語での対応が基本となるため、英語を話せる環境であっても言語の壁を感じる場面があるかもしれません。医療サービスにおける英語利用の状況都市部の病院やクリニックでは英語を話す医師やスタッフが比較的多く、英語のみで医療サービスを受けられることが少なくありません。これにより、緊急時や健康相談の際に安心して英語を使用することができます。一方で、地方にある小規模な診療所や病院では英語対応が限られる場合が多く、現地語でのやり取りが必要な場合もあります。それでも緊急電話番号である144では英語での対応が可能で、救急隊員や救急病院のスタッフも英語を話せるケースが多いのは、大きな安心材料と言えるでしょう。金融機関での英語対応主要都市にある大手銀行や多国籍銀行の支店では、口座開設や各種手続きにおいて英語で対応してもらうことが一般的です。これに対し、地方の小規模な銀行支店では英語対応が限定的である場合もあります。そのため、都市部と地方でのサービスの差を把握しておくことが重要です。職場における英語使用の傾向スイスの職場における英語の使用頻度は、業界や企業の性質、地域によって大きく異なりますが、近年では全体的に増加傾向にあります。特に金融、製薬、テクノロジー、コンサルティングといったグローバルな業界では、会議や報告書、メールなど、ほぼすべての業務が英語で行われることが一般的です。チューリッヒやジュネーブといった都市部では、英語を社内公用語として公式に採用する企業も珍しくありません。一方で、中小企業や地域に密着した職場(地元企業、自治体、小売業など)では、主に地域の公用語が使用される傾向があります。さらに、国内の異なる言語圏にまたがる企業やプロジェクトでは、英語が社内の共通語として活用されるケースが少なくありません。多国籍企業では従業員の国籍が多様であるため、英語を社内公用語とする事例がますます増加しています。地域差と英語の通用度スイスにおける英語能力には、世代や地域、都市と地方といった多様な要因が影響しています。この多層的な構図を理解すると、国全体の英語に対する適応力がより鮮明に見えてきます。それぞれの特徴を順を追って見ていきましょう。世代による英語力の違い若年層、特に40代以下では、英語力が非常に高い水準にあります。これは学校教育での英語の早期導入や、インターネット、音楽、映画などを通じて英語に触れる機会が豊富であることが要因です。一方で、高齢層(おおむね60代以上)の英語力は地域差があり、一様ではありません。これは高齢層が触れてきた教育や文化的環境の違いによるものと考えられます。地域別の英語能力の特徴ドイツ語圏:英語とドイツ語の類似性により、スイスの中でも最も英語能力が高い地域となっています。フランス語圏:英語能力は中程度であり、フランス語を優先する文化的背景も影響しています。イタリア語圏:他の言語圏に比べると英語能力はやや低く、外国語への受け入れも慎重な傾向が見られます。都市部と地方部の違いスイスでは都市部と地方部の間にも大きな違いがあります。都市部:ジュネーブやチューリッヒといった国際都市では、英語が広く通用しています。国際企業や観光産業が集中しており、多くの人々がビジネスや日常生活で英語を活用しています。地方部:農村部や山間部では、英語を使用する機会が限られるため、英語能力は都市部ほど高くありません。主要都市の英語対応力チューリッヒ:スイスの金融・ビジネスの中心地です。英語は公共交通機関や医療機関を含め多くの場面で使用され、通用度は非常に高いです。ジュネーブ:多くの国際機関が拠点を構え、英語が事実上の共通語として機能しています。行政、教育、医療などさまざまな分野で英語対応が進んでいます。バーゼル:製薬・化学産業の国際拠点であり、多言語に親しむ住民が多いのが特徴です。英語は良く通じるものの、チューリッヒやジュネーブほど広く使われているわけではありません。ベルン:スイスの首都であるものの、国内向けの行政都市という性質が強く、英語の使用頻度はやや控えめです。外国人や英語話者への寛容度スイス全体として外国人や英語話者に対する寛容度は、地域によって異なります。たとえば、チューリッヒ、ジュネーブ、バーゼルといった大都市圏では非常に寛容である一方で、地方部では英語使用に対する理解が都市部ほど進んでいない場合があります。また、フランス語圏では文化的にフランス語を尊重する傾向が強く、一部地域では英語よりフランス語が優先されることもあるでしょう。一方、ドイツ語圏の地方部や小規模な町ではスイスドイツ語が主に使われるため、英語だけで生活するのは難しい場合があります。教育における言語スイスにおける英語教育は、公立学校とインターナショナルスクールで大きく異なる特徴を持っています。それぞれの特性を理解することは、スイスの教育環境を理解する上で重要なポイントとなります。公立学校における英語教育スイスの公立学校では、英語は第二または第三外国語として位置づけられており、小学校の中学年(おおむね3〜5年生、8〜11歳頃)から必修科目として学び始めます。ただし、英語教育の開始時期や進度は各州(カントン)のカリキュラムによって異なります。ドイツ語圏ではフランス語を先に学び、その後に英語を導入する例が多く見られます。フランス語圏では、多くの地域で第二言語としてドイツ語を優先的に学び、その後、英語を学ぶケースが一般的です。中学校や高校になると、英語教育はより本格的に進められます。リーディング、ライティング、スピーキング、リスニングの4技能をバランスよく伸ばすカリキュラムが構成されており、一部の学校では特定の教科を英語で学ぶ授業も行われています。インターナショナルスクールの役割一方、インターナショナルスクールでは英語が主たる指導言語として使用されており、国際バカロレア(IB)などのカリキュラムに基づいて、授業はすべて英語で行われます。このような学校には、主に駐在員家庭や外交官、国際的なビジネスに携わる家庭の子どもたちが通っています。英語を母語としない生徒向けには、ESL(EnglishasaSecondLanguage)プログラムが提供されており、言語習得をきめ細かくサポートする体制が整っています。高等教育における英語スイスの大学や高等教育機関では、英語による授業を受講することも可能です。特に修士課程や博士課程では、授業が英語で行われる学問分野が非常に広範囲に及んでいます。ETHチューリッヒやEPFL(ローザンヌ連邦工科大学)では、理工系の多くの大学院プログラムが英語で提供されています。ジュネーブ大学では国際関係や人権・国際法分野で、サン・ガレン大学ではビジネスや経済分野で、英語によるコースが充実しています。学士課程では基本的に各地域の公用語で講義が行われますが、英語による科目やプログラムも徐々に増加しており、選択肢が広がっています。言語教育の多様性スイスの多言語環境で育つ子どもたちは、2〜3カ国語を流暢に話すのが一般的です。このため、英語の習得も自然な延長線上に位置づけられています。さらに、インターナショナルスクールでは、第二言語として現地語の授業が提供されており、留学中には現地語を学べる機会や支援が充実しています。放課後には語学クラブや個別レッスン、会話練習セッションが用意されています。地元学校との交流イベントやボランティア活動、職場体験など、現地語を使う実践の場が企画されることもあります。移住者・滞在者と現地語スイスでの留学生活を成功させるためには、渡航先の言語事情をしっかりと理解しておくことが重要です。スイスは多言語国家として知られており、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語が地域ごとに使われています。そのため、あらかじめ留学するエリアの主要な言語を把握し、準備を進めておくことが得策です。事前準備としての言語学習多くの方が出発前に留学先の言語を学ぶべきか悩むところですが、少しでも基礎を学んでおくことを強くお勧めします。例えば、日常会話や買い物で使えるフレーズについて知識を持っていると現地に馴染みやすくなるでしょう。具体的には、以下の場面で留学先の言語が有効に活用されます。日常的な買い物やレストランでの注文公共交通機関の利用緊急時の医療や役所での手続きこれにより、スイスでの日常生活がスムーズに進むだけでなく、現地の文化や習慣への理解も深まるでしょう。現地での学びの機会スイスでの生活をしていると、言語を学ぶチャンスは日々訪れます。例えば、地元のイベントに参加したり、地域住民と会話を重ねたりする中で、教室外でも自然に言語を学ぶことが可能です。スイス人は社交的で寛容な側面を持ち合わせていますが、自分たちの言語を大切にしています。そのため、少しでも現地語を学ぶ姿勢を見せることで、地域の人々から好意的に受け止められるでしょう。英語だけでは不十分な場面スイスでは英語が通じる場面も多いものの、英語だけでは不便を感じる状況も存在します。例えば、以下のような場面が挙げられます。行政手続き公立学校の保護者への連絡地方の医療機関や郵便局の利用地域密着型のサービスの利用これらの場面では、公用語の一つでやり取りできることが望ましいため、長期生活を見据えた言語学習が助けになる場面が出てきやすいです。長期滞在と公用語の重要性長期的にスイスで生活し、人間関係を築いていく上では、ドイツ語、フランス語、イタリア語といった公用語のいずれかを学ぶ努力が大切です。また、これらの言語の習得は社会生活やキャリア形成にも大いに役立つと考えられています。さらに、永住や帰化を目指す場合、法律上も各地域の公用語の習得が求められるケースがあります。一方で、母語がスイスの公用語である場合や、スイス国内でその言語による教育を受けた経験がある場合には、語学証明が免除されることもあります。ただし、自治体によっては独自の基準が課されることもあるため、事前の確認が欠かせません。スイスにおける英語の将来性近年、スイスでは英語の重要性が急速に高まっています。この変化は、国内だけでなく、グローバルな文脈でも注目されています。都市部や国際的な産業が集中する地域を中心に、英語が日常生活の中で使われる場面が増え続けているのです。英語使用の拡大背景まず、スイスの教育制度において、英語教育の早期化が進んでいる点が挙げられます。多くの学校では英語の授業が低学年で始まるようになり、早期から実用的な言語運用能力を身に付けさせる取り組みが増えています。同時に、大学での英語講義の数も増加しており、特に国際的なキャリアを目指す学生にとっては欠かせない要素となっています。さらに、多国籍企業がスイスに進出することで、職場における英語の需要も拡大しています。こういった動向により、英語を実際に業務で活用できる人材の増加が持続的に進んでいます。未来を見据えた英語の役割今後も英語の必要性は一層高まると考えられています。その理由として、多国籍企業のさらなる進出や外国人労働者・学生の増加が挙げられます。スイスは多文化社会であり、国内でも異なる言語圏が共存しています。そのため、英語が多言語間の共通言語としての役割を果たす場面が増え続けるでしょう。加えて、外国人とのビジネスや交流の場面でも英語は不可欠な手段です。スイスは国際社会との結びつきが強いため、英語が持つ橋渡しの力がこれからも求められることは間違いありません。こうした背景や将来的な展望から、スイスにおける英語の価値はますます高まると予想されます。企業経営者や教育関係者にとっては、いかに英語を活用した環境を整備し、人材を育てていくかが、今後の課題でもあり大きなチャンスでもあると言えるでしょう。

スイス留学中のお子様が直面しがちな悩みとFESのサポートをご紹介

スイス留学中のお子様が直面しがちな悩みとFESのサポートをご紹介

スイス留学を決意したものの、「日本の生活に慣れ親しんだ子供が、新天地でどんな困難に直面するのだろうか」と不安を抱える親御さんも多いことでしょう。長年の住み慣れた環境を離れることで、現地の生活リズムや食事、コミュニケーションの壁など、さまざまな課題が待ち受けています。本記事では、FESのスイス現地スタッフが実際に日本からの留学生をサポートする中で見えてきたリアルな悩み事と、サポート事例をいくつかご紹介します。よくある悩みとFESでのサポート例日本食が恋しくなる海外での生活が始まると、ふとした瞬間に恋しくなるのが「日本の味」です。慣れ親しんだ味がもたらす安心感は、思っている以上に大きなものです。スイスでのホームステイ中には、日本食を取り入れたメニューを提供することで、心を落ち着ける時間を設けることができます。味噌汁や白ごはん、煮物など、家庭の味に近い料理は心の支えになることも多いです。また、公共交通機関の利用練習を兼ねて、日本食レストランや日本食品店を一緒に訪れることも可能です。現地の環境に慣れると同時に、日本の味を探しに行くという楽しみも生まれます。さらに、日本から食料品をスーツケースで持参したり、ご家族に送ってもらうという選択肢もあります。そうした準備について、事前にしっかりとアドバイスしておくことで、渡航後の不安を軽減することができます。現地の言葉や英語でのコミュニケーションが不安「話しかけられても返せないかもしれない」そんな不安を抱える方も多いでしょう。言葉の壁は、留学における最初の大きなハードルです。そこで、学校以外の場面でよく使うドイツ語やフランス語の基本的な挨拶や表現を、事前に学ぶ機会を用意します。買い物やバスの利用など、日常の中で必要になる言葉を押さえるだけでも安心感は大きく変わります。加えて、よく使う英語フレーズを理解できるようにしたり、困ったときにすぐに使える表現を事前に練習しておくことで、いざというときに自信を持って行動できるようになります。お店が閉まるのが早いなど、日本の生活習慣との違いに戸惑う「まだ夕方なのに、もうお店が閉まってる?」と驚くのも無理はありません。スイスの生活リズムは、日本と大きく異なります。日曜日にはほとんどの店が休業し、平日も昼休みに2時間ほど閉まることがあるなど、最初は戸惑うポイントが多く存在します。こうした違いは、出発前にあらかじめ伝えておくことで、留学生活でのストレスを軽減することができます。また、このような習慣の違いを「スイスらしい生活リズム」として前向きに受け止められるように促すことも大切です。「すぐに慣れますよ」と声をかけるだけで、気持ちの持ちようが変わってきます。さらに、現地でよく使われるセルフレジについても、操作方法を事前に教えておくことで、不安なく買い物を楽しめるようになります。何を着ればいいか、どこで服を買えばいいか分からない「この服で寒くないかな?」「現地ではどんな格好をしているんだろう?」そんな疑問は、現地に到着してからでは遅いこともあります。スイスは野外活動が多く、天候も変わりやすいため、適切な服装を事前にアドバイスすることが重要です。防寒具やレインウェアなど、用途に応じたアイテムの準備が求められます。また、現地で服を購入する際の方法を教えたり、ファッションや流行に合わせて一緒に買い物に同行したりと、実践的なサポートも可能です。こうした体験を通じて、自分に合った服装やスタイルを見つける喜びも生まれます。物価が高く、お小遣いのやりくりが難しい「想像以上にお金がかかる…」スイスの物価の高さに驚く学生は少なくありません。計画的なお金の使い方を身につけることが、留学生活では大切になります。まずは、学校のルールや平均的なお小遣い額に基づいて、無理のない金額を設定するようアドバイスを行います。その際には、保護者の方にも物価の状況を伝え、橋渡しの役割を担うことが欠かせません。また、友達との外食などが増え、予想以上の出費がかさむこともあります。そのような場合には、お小遣いの見直しや追加支援の判断をサポートし、柔軟に対応できる体制を整えます。さらに、スイスは日用品や消耗品も高額なため、日本であらかじめ用意して持参することを強く推奨しています。新しい環境や高地での生活で体調を崩さないか心配になる異なる気候、時差、高地。体調への影響は避けて通れないポイントです。だからこそ、最初の対応がとても重要になります。スイス到着後の食事内容やスケジュールは、時差ボケや気候変化を考慮して柔軟に組み立てる必要があります。無理をさせず、徐々に現地の生活リズムに馴染ませていく工夫が求められます。特に標高が高い地域では、息切れや頭痛、疲労感といった高地特有の症状が出ることもあります。体が慣れるまでの間は、無理のないペースで日常を過ごせるよう、様子をみていくことが大切です。日本を離れたことで、新たな心配事が生まれて不安になるいざ留学が始まると、「日本で地震が起きたら家族は大丈夫かな…」といった、日本にいるときには思わなかった不安が湧いてくることがあります。そんなとき、日本語で会話ができる環境があるだけで、学生にとって大きな安心感となります。自分の言葉で気持ちを伝えられる場所があることは、精神的な安定にもつながります。また、日本の状況や家族のことなど、距離があるからこそ生まれる心配事に対しても、しっかり耳を傾けて寄り添うことで、不安な気持ちは和らいでいきます。安心して新しい環境に向き合えるよう、心のケアにも力を入れる必要があります。まとめ本記事では、スイス留学を決意されたお子様や親御様が直面しやすい悩みや不安を取り上げ、実際にFESが行っている具体的なサポート事例をご紹介しました。スイス留学という特別な経験を最大限に活かすためには、出発前から現地での生活に備えた準備を整えるとともに、お子様個々のニーズに応じた柔軟な対応が重要です。目的に合った計画を立てることで、不安を解消しながら充実した留学生活を実現できるでしょう。

大学生のスイス留学で考えるべき安全対策と家族連携・健康管理など

大学生のスイス留学で考えるべき安全対策と家族連携・健康管理など

スイス留学を検討されている方にとって、安全対策や家族との連携は重要なテーマです。本記事では、スイスの治安状況や緊急時の対応方法、家族で取り組むべき安全対策について詳しく解説します。安全対策と家族との連携スイスは治安が良い国として知られています。しかし、予期せぬトラブルに備えることは、どの国においても重要です。特に留学中の学生にとって、安全対策と家族との連携は欠かせません。基本情報の共有まず、学生の住所、連絡先、大学名などの基本情報を家族と共有しておきましょう。これにより、万が一の際に迅速な対応が可能になります。また、大学の学生支援窓口や留学生担当部署の連絡先も控えておくと安心です。これらの情報は、緊急時に大きな助けとなるでしょう。緊急時の対応フロー緊急時の連絡方法と対応フローを家族で話し合っておくことも重要です。具体的には、以下のような手順を検討してください。本人への連絡を最優先とする。連絡が取れない場合は、大学や友人に問い合わせる。必要に応じて在スイス日本大使館に相談する。さらに、緊急通報番号を家族で共有しておくと良いでしょう。スイスでは以下の番号が利用できます。警察:117救急:144消防:118欧州共通:112日頃のコミュニケーション日頃から定期的に家族とコミュニケーションをとることも大切です。これにより、異変に早く気づくことができます。例えば、週に一度の電話やメッセージのやり取りを習慣化することで、安心感を高めることができるでしょう。安全対策は、学生本人だけでなく家族全体で取り組むべき課題です。これらのポイントを押さえて、安心して留学生活を送れるよう準備を整えましょう。保護者のサポートの在り方お子様が新しい環境で挑戦を続ける中、保護者としてどのようにサポートすべきか悩む方も多いのではないでしょうか。ここでは、保護者が心がけるべきサポートの在り方について具体的にご紹介します。見守る姿勢を大切にまず、過度な干渉は避け、「見守る姿勢」を意識することが重要です。お子様が自立して成長するためには、適度な距離感を保ちながらも、必要なときに手を差し伸べられる関係性が求められます。精神的な支えを提供する「いつでも支えている」というメッセージを伝えることは、学生にとって大きな精神的な支えとなります。たとえば、誕生日やイベント時にメッセージを送るなど、気持ちのつながりを保つ工夫をしてみてはいかがでしょうか。緊急時への備えまた、緊急時に備えることも重要です。以下の情報を家族で共有しておくと安心です。学生の滞在先連絡先保険情報大学や大使館の連絡先さらに、学生が現地で新しくできた友人や知人の連絡先を控えておくことも、万一の際に役立ちます。これらのポイントを押さえることで、お子様が安心して新しい環境での生活を送れるよう、保護者としての役割を果たすことができるでしょう。健康管理と医療制度医療保険スイスに3か月以上滞在する外国人留学生は、法律により民間健康保険への加入が義務付けられています。保険料は月額80~250スイスフラン程度で、選ぶプランによって補償内容が異なります。ただし、歯科や眼科、予防接種などは保険の対象外となる場合があるため、加入時には補償内容をしっかり確認することが重要です。一部の大学や語学学校では提携保険会社を紹介してくれることがあり、学割が適用されるケースもあります。健康管理スイスの冬は寒く乾燥しているため、防寒対策や加湿器の活用が体調管理に役立ちます。特に寒さが厳しい地域では、適切な防寒具の準備が欠かせません。また、多くの大学では学生向けのカウンセリングサービスが提供されており、英語での対応も可能です。留学中のストレスや悩みを相談できる環境が整っています。さらに、歯科治療は基本的に健康保険でカバーされないことが多いため、日本を出発する前に必要な治療を済ませておくことをお勧めします。医療機関の利用スイスでは「かかりつけ医(Hausarzt)」を持つことが一般的です。体調不良の際は、まずかかりつけ医を受診するのが基本的な流れです。緊急時には「144(救急車)」や「117(警察)」に連絡することで迅速な対応を受けることができます。また、保険会社によっては24時間対応の医療通訳サポートを提供している場合もあり、言語の壁を感じることなく医療サービスを利用できる仕組みが整っています。まとめスイス留学における安全対策、保護者のサポート、健康管理について網羅的にお伝えしました。これらの情報を基に、目的に沿った留学プランを立てることが重要です。

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